この記事では、動画編集を依頼する流れを依頼先ごとに詳細に解説します。
動画制作にあたって明確にしておくことや準備するもの、依頼先別の費用の相場も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
動画編集の主な依頼先とメリット・デメリット
動画編集の主な依頼先としては、主に以下の2つ選択肢があります。それぞれの特徴と依頼するメリット・デメリットについて解説します。
- 動画制作会社
- フリーランス
動画制作会社
「コストや制作期間をかけても質の高い動画を作りたい」「社内に動画制作のノウハウがない」「動画マーケティングからの支援も依頼したい」といった場合には、動画制作会社に依頼することをおすすめします。
要望やイメージを伝えるだけで動画が完成するため、社内のリソースの消費を抑えて質の高い動画の完成が期待できます。ただし、企画から編集まで一貫して請け負ってもらった場合、費用が高額になるうえ依頼から納品まで時間がかかります。
メリット | デメリット |
---|---|
・動画のクオリティが高い | ・外注費が高額になる |
フリーランス
「自社で素材を準備し動画編集のみを依頼してコストを抑えたい」「小規模でシンプルな内容の動画を低予算で制作したい」といった場合は、フリーランスに依頼することをおすすめします。制作会社の相場料金の5〜7割に抑えられると言われています。
制作会社では窓口となる担当者と作業を担当する制作者が異なりますが、フリーランスなら本人が窓口も作業も担当するため、やりとりがスムーズで認識のズレが生じにくい点もメリットです。
また、スケジュールや作業内容の変更にも柔軟な対応が期待できます。ただし、副業として動画制作を行っている人も多く、クオリティやスピード感には個人差があります。
フリーランスへの依頼は、SNSのほか、クラウドソーシングやブログなどを通してフリーランスに依頼することも可能ですが、いずれの方法もスキルと実績のある優秀な人材を見極めるには、結果的に時間とコストがかかる可能性があります。
そのため、依頼先を選定する際は、マッチングサービスを利用するのがおすすめです。特に動画制作に関する知識やスキル、費用相場について熟知した、実績と信頼のあるマッチングサービスに依頼すれば、業界に詳しく安心して任せられるでしょう。
メリット | デメリット |
---|---|
・コストが抑えられる。 ・スケジュールや作業内容の変更にも柔軟な対応が期待できる。 ・やりとりがスムーズで認識のズレが生じにくい。 | ・クオリティやスピード感には個人差がある。 ・自力で自社のニーズに合った優秀な人材を見つけるのは難しい。 |
動画制作を制作会社に依頼する流れ
制作会社を選定する際は、以下の3つのポイントをチェックすることが重要です。
- 依頼する動画の種類やジャンルでの実績が豊富か
- 制作費用は適正な価格で見積もりの内訳が明朗に示されているか
- スケジュール管理やコミュニケーションに問題はないか
これらを充分に検討したうえで依頼する制作会社を決定したら、打ち合わせを行います。
打ち合わせから納品までの流れは以下の通りです。10のステップに分けて詳しく解説していきます。
- 打ち合わせ
- 企画
- 構成案・見積もり・スケジュールの提案
- 契約締結
- 撮影
- ナレーションの収録
- 編集
- 確認
- 修正・調整
- 納品
1.打ち合わせ
打ち合わせでは、依頼する企業側から制作側へ、動画の制作目的やビジョン、想定するターゲット層などを明確に伝えます。そのうえで制作方針や視聴者に伝えたいメッセージや具体的な内容について、双方の視点から検討し方向性を決定しましょう。
また、制作会社の持つマーケティングに関する情報やノウハウをもとに、動画を流す場所や時間帯、媒体などを選定することも重要です。
2.企画
制作側は、企業との打ち合わせでヒアリングした要件をもとに、企画を検討します。商品紹介、ブランドイメージ向上、採用活動といった制作目的に合わせて戦略を立て、動画の種類やアプローチを決定します。
3.構成案・見積もり・スケジュールの提案
制作側は、企画の方向性や戦略に沿ってコンセプトを考案し、構成案を作成します。構成案は主要なシーンや流れをわかりやすく示したもので、内容や流れなどのアイデアを明確化します。
また、構成案の内容に沿って撮影や編集にかかる工数、キャスティングや機材にかかる費用などを算出し、見積もりとスケジュールを作成して、構成案とともに企業側に提案します。
4.契約締結
企画が固まり、見積もりやスケジュールについて合意がとれたら、本格的に制作を開始する前に契約を締結しましょう。その際、契約書に納期と納品形式を明記しておき、著作権の譲渡合意についても書面で行うことが重要です。
5.撮影
制作側は事前にロケハンやスタジオの確保、出演者のキャスティング、ヘアメイクや衣装などを準備し、構成案をもとに撮影を行います。また、必要に応じてイラストの作成や画像などの素材を収集します。
6.ナレーションの収録
制作側はナレーション原稿を作成しナレーターを選定して、収録を行います。クオリティにこだわらなければ、音声読み上げソフトを活用する方法もあります。
7.編集
動画編集ソフトに撮影した映像や収録した音声などの素材を取り込み、画質・音質・音量を調整します。次に、動画の素材から不要な部分を削除し、必要な場面だけを抜き出して繋ぎ合わせます。テロップの追加、画像やイラストの挿入を行い、効果音やBGMを付けてオーディオを調整したら、編集作業は終了です。
8.確認
制作側はプレビューを確認して必要に応じて修正したら、動画を書き出して企業側に送付し、確認してもらいます。タレントや著名人を起用した場合は、この段階で所属する事務所などのチェックも必要です。
9.修正・調整
制作側は関係各所からのフィードバックを受けて、修正・調整・確認を繰り返し行います。企業側が事前に合意した修正回数を超えて依頼したり、ナレーションのリテイクが発生したりすると、費用がかさむ場合があるため注意が必要です。
10.納品
企業側による最終確認が完了して動画が完成したら、制作側は納期までに契約書に記載された形式で納品します。企業側は納品後に納品形式が指定通りか、使用にあたってデータに問題がないかを確認しましょう。
動画編集をフリーランスに依頼する流れ
動画編集をフリーランスへ外注する際は、クラウドソーシング・人材紹介会社・直接依頼するといった3つの方法があります。それぞれ依頼先別に、外注する際の流れをご紹介します。
クラウドソーシング | 人材紹介会社 | 個人に直接依頼 |
---|---|---|
1.会員登録を行い、仕事を掲載する。 | 1.エージェントに業務内容や報酬などの条件を提示して人材紹介を依頼する。 | 1.社員や取引先に動画編集者を紹介してもらうか、依頼したい動画編集者を自力で見つける。 |
2.応募を待つ。 | 2.条件に合う動画編集者を紹介してもらい、実績を確認する。 | 2.動画編集者の実績やスキルをSNSやブログなどで確認する。 |
3.契約条件を相談する。 | 3.動画編集者が依頼内容をヒアリングし、受注可能か検討する。 | 3.動画編集者が依頼内容をヒアリングし、受注可能か検討する。 |
4.オファーが承諾されたら契約を締結し、仮払いを行う。 | 4.条件をすり合わせて合意が得られれば、契約を締結する。 | 4.見積もり後、問題がなければ正式に発注し、契約を締結する。 |
依頼する動画編集者が決定して契約を締結したら、打ち合わせを行います。打ち合わせから納品までの流れは以下の通りです。
- 打ち合わせ
- 編集
- 確認
- 修正・調整
- 納品
上記の通り、フリーランスへ外注する場合、依頼方法によって契約までの流れが異なります。ただし、編集作業開始後の工程は、制作会社へ依頼する場合と大きく異なる点はありません。
このような依頼方法による契約までの流れの違いと、動画制作における納品までの工程を理解しておくと、動画制作の外注がスムーズに行えます。
関連記事:動画編集のやり方は?基本的な手順やおすすめツールを解説
動画制作にあたり明確にしておくこと
ここで、動画制作を外注する際に、事前に明確にしておくべき項目を以下の表にまとめました。クオリティの高い動画を完成させてプロジェクトを成功させるために、ぜひ参考にしてください。
動画制作の目的 | ・企業名やサービスの認知拡大、ブランディング、集客など、目的に応じて動画制作の方向性を決定する。 |
KPI | ・視聴回数、クリック率、コンバージョン率など、成果を測る指標を設定しておく。 |
予算 | ・予算を策定し、適正な価格を設定しておく。 |
納期 | ・納期を設定しておき、商品のリリースやイベントといった具体的な理由がある場合は、重要性も併せて外注先に伝える。 ・一般的な制作期間は依頼から納品まで3ヵ月、急ぎで短納期の場合でも1ヵ月半はかかると見積もっておく。 |
用途 | ・動画を視聴するプラットフォームや再生するソフトウェアによって対応するファイル形式は異なるため、制作目的と併せて用途を明確にしておく。 |
動画の尺 | ・媒体ごとの入稿規定で長さの上限を確認しておく。 ・媒体やターゲットに合った長さをリサーチして、適切な長さを検討する。 |
動画制作を依頼する前に準備しておくもの
続いて、動画制作を依頼する前に準備すべきものを以下の表にまとめました。これらは初回の打ち合わせで外注先へ提供できるようにまとめておくと、依頼がスムーズに進みます。
製品・サービスの資料 | ・制作側の理解を深めるために、製品・サービスの特徴やメリット、ターゲットとなるユーザー、競合分析の結果などの情報を伝える。 |
使用する素材 | ・製品やサービスのロゴ、商品画像、イメージキャラクターのイラストなど、動画に使用する可能性のある素材を整理してまとめておく。 ・素材の著作権やライセンスについても確認しておく。 |
参考動画 | ・自社の実績や他社の成功事例の中から、類似するテーマやスタイルの動画をいくつか選定しておく。 |
関連記事:動画編集をフリーランスに依頼するポイントは?おすすめサービスも含めて紹介
動画制作費用の相場と依頼先の選定ポイント
ここからは、動画編集者を雇用する場合の人件費と、動画制作会社やフリーランスに依頼した場合の費用相場について見ていきましょう。
動画編集者を雇用する場合
ある求人サイトの調査で、動画編集者の平均年収は約415万円であることが明らかになりました。国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、正社員の平均給与は523万円であり、動画編集者の年収は平均より低いことがわかります。
雇用すると給与のほかに社会保険料や福利厚生費などもかかるため、動画編集者1人当たりにかかる人件費はさらにふくらみますが、他の職種の社員と比較すると低額になるでしょう。しかし、繁閑差や雇用ミスマッチが発生した場合でも一方的に解雇することは難しく、スキルやノウハウがない場合は対応できないため人材育成にコストがかかります。
動画制作会社に依頼する場合
動画制作会社に依頼する場合の費用相場を用途別に以下の表にまとめました。予算の策定や見積もりをチェックする際にお役立てください。
また、動画制作会社は数多くあるため、どこを選んだら良いかわからないといった方も多いと思います。そのような場合は、依頼する動画の種類やジャンルでの実績があり、人材が豊富な動画制作会社を選ぶとよいでしょう。
用途 | 費用相場 |
---|---|
会社・店舗紹介 | ・動画の尺や撮影規模などによって費用感は異なる。 |
セミナー・イベント | ・開催規模によって費用感は異なる。 |
商品・サービス紹介 | ・撮影の有無やアニメの質などによって費用感は異なる。 |
YouTube | ・編集のみで1本あたり5,000〜30,000円。 |
Web広告 | ・動画の種類や撮影の有無などによって費用感は異なる。 |
フリーランスに依頼する場合
フリーランスに動画1本の編集作業を依頼する際の料金相場は5,000〜30,000円となっており、スピード重視で安く仕上げたい場合におすすめです。
このような価格帯で外注費をおさめる場合の目安となる動画の長さと制作期間、主な作業内容は以下になります。同様の条件でも動画制作会社に依頼する場合、制作会社の規模や求めるクオリティによっては費用が高くなることがあるため注意が必要です。
動画の長さ | 5〜10分程 |
制作期間 | 1〜2週間 |
作業内容 | ・テロップ挿入 |
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関連記事:動画編集を依頼する場合の料金相場は?内訳や動画の長さ、依頼先別に紹介
動画編集をフリーランスに依頼するならクロスデザイナーがおすすめ
本記事では、動画編集を依頼する流れを動画制作会社とフリーランスの2つの依頼先に分けて詳細に解説しました。動画制作にあたって明確にしておくことや準備するもの、動画編集者を社員として雇用する場合と依頼先別の費用の相場も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
「コストや制作期間をかけても質の高い動画を作りたい」「社内に動画制作のノウハウがない」「動画マーケティングからの支援も依頼したい」といった場合には、動画制作会社へ依頼する方が安心です。しかし、費用が高額になるうえ依頼から納品まで時間がかかるため、「自社で素材を準備し動画編集のみを依頼してコストを抑えたい」「小規模でシンプルな内容の動画を低予算で制作したい」といった場合は、フリーランスに依頼することをおすすめします。
フリーランスへの依頼は、SNSやクラウドソーシングなどを通して行うことも可能ですが、いずれの方法もスキルと実績のある優秀な人材を見つけるには、結果的に時間とコストがかかる可能性があります。
特に動画編集においては、実績のあるクリエイターでなければ、要望に沿ったクオリティの高い動画を制作することは難しいでしょう。そのため、フリーランスへ動画編集を依頼するなら、業界に詳しいフリーランスクリエイター専門のマッチングサービスを利用するのがおすすめです。
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