人材紹介サービスとは? メリットとデメリットを踏まえた活用方法を解説 | フリーランスデザイナー・業務委託採用|クロスデザイナー

人材紹介サービスとは? メリットとデメリットを踏まえた活用方法を解説

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人材紹介サービスのメリットは、採用業務の効率化を図れることです。求職者と直接コミュニケーションが取れないことから「希望する人材から応募があるだろうか」「高額な費用がかかるのでは?」と不安をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

人材紹介サービスへ採用業務を外注することで、業務の効率化や採用コストを削減できます。しかし、採用活動を成功へ導くには人材紹介サービスの選定や予算の設定など、事前に準備が必要なことも理解しておかなければなりません。

この記事では、人材紹介サービスのメリットとデメリットをふまえて、人材紹介サービスの選び方や活用方法を解説します。人材紹介サービスの業態や料金体系、利用する流れもまとめました。ぜひ参考になさってください。

人材紹介サービスとは

人材紹介サービスとは、人材を採用したい企業と求職者の仲介を行うサービスです。厚生労働大臣からの許可がなければ運営はできません。正式名称は「有料職業紹介事業」ですが、「人材紹介会社」や「転職エージェント」とも呼ばれています。

人材紹介サービスが採用活動に関するさまざまな業務を代行することで、企業の採用担当者は効率的に業務を進めることが可能です。

人材派遣サービスとの違い

人材派遣サービスとは、派遣会社が登録人材を企業へ派遣するサービスです。雇用契約は派遣会社と結んでおり、応募者はあくまで労働力として企業に派遣されます。企業に労務管理の責任はないため、採用コストを抑えることができます。しかし、指揮命令権もないことから、残業など働き方について指示を出すことはできません。

人材紹介サービスの業態と特徴

人材紹介サービスには「一般登録型」「サーチ型」「再就職支援型」の3つの業態があります。それぞれの特徴について簡単に解説します。

一般登録型|求職者と企業のマッチングを仲介

一般登録型は、一般的な人材紹介サービスです。「人材バンク」とも呼ばれており、就職先を探している求職者と採用したい企業から依頼を受けて、マッチングを仲介します。企業から依頼を受けたら、登録している求職者データベースより適した人材が紹介される仕組みです。

対象

若手・中堅層などホワイトカラー全般

採用までの期間

数週間~6か月

採用の目的

急募・増員・社員の負担軽減

サーチ型|求める人材を検索して紹介

サーチ型は、人材を採用したい企業の依頼にもとづいて、企業に適した人材を検索して企業に紹介するサービスです。「ヘッドハンティング」や「スカウト」とも呼ばれる採用手法です。管理職以上の役職者や専門スキルをもつ人材を自社へ引き入れたいときに使われます。

対象

経営者・上級管理職・高度専門職など

採用までの期間

4~8か月

人材活用方法

新規事業・海外展開・事業継承・専門職やエンジニアなど

再就職支援型|転職希望者とマッチングを仲介

再就職支援型は「アウトプレースメント型」とも呼ばれています。企業の経営悪化など人員整理を行うときに対象となった社員や転職希望者の再就職を支援するサービスです。雇用だけではなく、出向という形で仲介を行うこともあります。

受け入れ企業は知識とスキルを備えた即戦力人材を採用できるため、新規事業の立ち上げ時のリソース不足を解消できます。

対象

人員削減・雇用調整の対象者でおもに中高年層が中心

採用までの期間

3~4か月

人材活用方法

即戦力人材の確保

人材紹介サービスの料金体系

人材紹介サービスは、おもに採用が決定したときに紹介手数料が発生します。おもに「理論年収の〇%前後」となっており、業態ごとに料金体系が異なるのが特徴です。

業態

料金体系

初期費用

登録型

成果報酬型

なし

サーチ型

リテーナー型

あり

再就職支援型

定率制(年収×10~15%)

一律料金制(約70~150万円/人)

なし

▲出典:労働政策講義 2019 07 再就職支援|リクルートワークス研究所

サーチ型は、ヘッドハンティングする人材をサーチするための着手金として初期費用が発生します。再就職支援型は対象者を送り出す企業が手数料を負担するものもあり、一般登録型やサーチ型を利用するよりも費用を抑えて人材を採用できるメリットがあります。

人材紹介サービスの利用の流れ

人材紹介サービスを利用するときは、採用担当者がスムーズに募集要項に適した人材を探せるように職種や採用人数、選考基準を決めなければいけません。人材紹介サービスと契約締結後の流れをまとめました。

流れ

人材紹介サービス

企業

母集団形成

採用条件のヒアリング

求人依頼

候補者を人選

応募書類提出

選考

面接日程調整

書類選考・面接

合否連絡

採用者へのフォロー

内定

条件交渉

採用・入社準備

入社

入社確認

報酬支払

基本的に採用が決まるまでは費用は発生しないため、低リスクで採用活動を行えるメリットがあります。

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人材紹介サービスを使う4つのメリット

人材紹介サービスを利用して、募集から採用までの採用活動を代行してもらうことで得られる4つのメリットについて解説します。

1. 採用業務の外注化で効率化できる

人材紹介サービスは、企業から聞いた採用要件に適した人材を紹介してくれます。採用活動では募集要項の作成や応募書類の選考、面接日の選考、入社手続きなどの工程があります。採用人数が多ければ、それなりに対応する業務も増えるため、すべて企業側で対応する時間が必要です。

人材紹介サービスで採用業務を外注化できれば、企業の採用要件を満たした人材を探してくれます。採用担当者は自社の事業計画に応じた採用計画を立てたり、応募者の選考に時間をかけたりと業務の効率化を図ることが可能です。

2. 選考方法のアドバイスをもらえる

同業他社の採用活動が気になる人も少なくありません。人材紹介サービスの担当者は、雇用市場をリアルタイムで把握しているため、選考に関する情報を把握しています。ライバル会社よりも優秀な人材を採用したい場合、どのような採用要件なら求職者の心をつかめるのか、選考方法に関するアドバイスをもらうことができます。

求職者の心に届くキャッチーなコピーで募集要項を作成できるため、自社で考えるよりも採用にかかる工数を抑えることが可能です。

3. 初期コストを抑えられる

求人サイトや求人誌などは求人広告料として掲載するだけで費用がかかるうえに、掲載後に応募者から連絡があれば面接日の調整や選考、合否の連絡などに対応が必要です。成果報酬型の人材紹介サービスなら、募集時に費用はかからないことから初期コストを抑えて採用活動を行えます。

もし、採用要件に合致する人材がいなかったときも、費用はかかりません。ただし、サービスによっては着手金が発生するものもあるため、利用前に確認してください。

4. 非公開で採用活動ができる

求人サイトに募集を掲載すると、他社に採用活動を知られてしまいます。非公開求人も出せますが、「非公開求人は怪しい」と感じる求職者もいるため、選考まで時間を要する可能性があります。

とくに新しい事業の立ち上げや事業の再構築を行うときは他社に採用活動を知られたくない企業は少なくありません。狭い業界だと事業戦略を知られてしまうおそれもあるため、採用活動を行うときは綿密な採用計画を立てて実行することが大切です。

人材紹介サービスなら、非公開で採用活動ができます。知識やスキルをもつ即戦力人材など自社に適した人材を紹介してくれます。

無料配布資料「採用計画作成マニュアル」は自社の目的にあわせた採用計画を立てるときに役立ちます。「時間をかけても優秀な人材を採用したい」「プロジェクトを率いるポジションに立つ人材を採用したい」など、目的に合わせた採用計画を立てることが可能です。下記よりぜひ無料でダウンロードしてご活用ください。


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人材紹介サービスを使う4つのデメリット

人材紹介サービスを使って採用活動を行うことはメリットばかりではありません。ここでは人材紹介サービスを利用する4つのデメリットについて解説します。それぞれ理解したうえで成功につながる採用活動を検討してください。

1. 採用ノウハウが蓄積されない

人材紹介サービスで採用業務の効率化を図ることができても、採用活動のたびに頼っていると自社で採用ノウハウをもつ人材が育ちません。また、ふだんから採用活動に関するデータを分析・検証を行っていない場合、応募数の減少や内定後の辞退などがおきたときに対策がむずかしくなります。

人材紹介サービスによっては、採用活動に関するデータをまとめてくれるところもありますが、任せきりにせず、自社でも分析・検証が行えるような体制を作ることが大切です。

2. 専門スキルを持つ人材を採用しにくい

専門スキルをもつ人材を採用したい場合、資格や経験などを採用要件に盛り込みすぎると、選考対象が少なくなり、紹介を受けにくくなります。しかし、選考対象の幅を広げて採用した場合、業務に支障をきたすかもしれません。

登録者から求める人材を紹介してもらうためには、選考基準を緩和したり担当者から採用市場の動向を聞いたりなど、採用計画を見直してみることが大切です。

3. 求職者に求める人材がいない

一般登録型の人材紹介サービスは、登録されているデータベースから採用要件にマッチした人材を紹介します。しかし、そもそもの登録者数が少ない場合、理想の母集団を形成できません。十分な登録者がいるのに紹介を受けられないときは、採用要件を見直すことも大切です。

また、人材紹介サービスはサーチ型や再就職支援型などもあります。利用するサービスを見直してみましょう。

もし、どうしても求める人材がいないときは専門スキルを持つフリーランスを活用するのもおすすめです。

4. 採用コストが割高になることがある

人材紹介サービスは成果報酬型のため、採用が決まったときに費用がかかります。採用担当者は採用市場の動向を確認し、採用要件に合致した人材のリサーチや内定者のフォローなどの業務を担うため、自社で直接採用活動を行うよりもコストがかかることは理解しておかなければなりません。

関連記事:デザイナーの採用コストはどのくらい? 費用を削減する方法も4つ解説!

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人材紹介サービスを選ぶポイント

人材紹介サービスを使うメリットとデメリットをふまえて、優秀な人材を採用するために押さえておきたい人材紹介サービスを選ぶポイントを紹介します。

分業型か統一型か?営業スタイルで選ぶ

人材紹介サービスは「分業型」と「統一型」で営業スタイルが異なります。

分業型

企業側と求職者のそれぞれに担当者がついてサービスを提供

統一型

1人の担当者が企業と求職者を仲介してサービスを提供

分業型は、企業側とやり取りをするエージェントと求職者に向けてサービスを提供するキャリアコンサルタントに分かれて業務を遂行する方法です。それぞれ担当が分かれているため、担当者同士のコミュニケーションがうまくとれていないと認識にずれが生じるおそれがあります。

統一型は、企業と求職者に対して1人の担当者がついて採用活動を行う方法です。1人の担当者が一貫して採用業務を担うため、認識にずれがおきにくく、双方のニーズをくみ取りながらサービスを提供できます。ただし、1人で対応しているため、事務手続きなどが遅れる傾向があり、急な募集には対応がむずかしいこともあります。

それぞれの営業スタイルを理解したうえで、利用する人材紹介サービスを検討してください。

総合型と特化型から自社にあったものを選ぶ

人材紹介サービスは種類によって登録人材の層が異なります。

総合型:幅広いスキルと経験をもつ人材が登録している
特化型:専門職などスキルや経験をもつ人材が登録している

「総合型」の人材紹介サービスはおもに大手企業が運営しており、一般登録型やサーチ型などもふくめて総合的なサービスを提供しています。「特化型」は専門分野に特化しているため、採用要件で求めるスキルが明確なときは高い効果を発揮します。

それぞれのおもなサービスは以下のとおりです。

種類

主なサービス

総合型

doda新卒エージェント

リクナビ就職エージェント

リクルートエージェント

JAC Recruitment

特化型

美大芸大就活ナビ

アスリートプランニング

クリーデンス

メイテックネクスト    

ITプロパートナーズ

フォスターフリーランス

レバテックキャリア

レバテックフリーランス

上記サービスはそれぞれ、新卒者や転職希望者、フリーランスの人材紹介サービスになります。求める人材にあわせて利用する人材紹介サービスを選んでみてください。

なお、デザイン領域に特化した人材の採用を検討している方は下記の記事も合わせてご覧ください。

関連記事:外注デザイナーを探す方法は?おすすめサービス12選と注意点を解説!

経験豊富な担当者を探す

人材紹介サービスは、担当者次第で採用活動の成功が左右されるところがあります。とくに専門性の高い業界の場合、担当者に業界に関する知識がないと求職者に企業で働くメリットや強みが伝わりません。

企業で扱うプロダクトが専門性の高いものである場合、きちんと理解している担当者であるか、契約の前に確認することが大切です。

人材紹介サービスを有効に活用する方法

人材紹介サービスに採用業務を委託するときは、担当者とやり取りを重ねて信頼関係を築くことが大切です。企業側も主体的に取り組むことで、担当者の理解も深まりスムーズに業務を遂行できます。人材紹介サービスを有効に活用する方法について解説します。

求める人物像を決めておく

担当者が採用要件を理解していないと、認識齟齬が起こりやすくなります。採用したいのはどのような人物なのか「求める人物像」を明確にしておくことが大切です。人物像とは「主体性のある人」「柔軟性のある人」といった抽象的な基準ではなく、どのようなスキルや資格をもつ人材が欲しいのか募集背景をもとに決めましょう。

求める人物像が決められないときは、自社の社員をもとに考えるのも一つの方法です。年齢や保有資格、働き方などを参考にすると、より求める人物像に近づきます。情報が多くなると、担当者に伝わりにくくなるため、各要件は整理しておきましょう。

関連記事:採用ペルソナとは? 効果が出る設計方法を解説

こまめに担当者へフィードバックする

人材紹介サービスを使って優秀な人材を採用するには、担当者との綿密なやり取りが大切です。担当者が紹介する人材に対して、理由を示さずに落としていると担当者もモチベーションが低下してきます。

何度も選考につながらないということは、企業側にも落ち度があるかもしれません。どのような理由で対象から外したのか、理由を伝えることでその後の採用活動が変わってきます。無事に採用となったあとも合格理由を伝えることで、より良い採用につなげることが可能です。

ゆとりをもった予算を設定する

人材紹介サービスは担当者が選考対象者を選んで紹介をします。求職者の希望も聞いてから対応するため、採用要件が良い企業のほうが紹介しやすいといえます。

そのため、少しでも多くの応募者数を集めたいなら、予算にゆとりをもたせて年収などの採用要件を他社よりも引き上げるなどの見直しが必要です。

募集要項を定期的に見直す

そもそも応募者が少ない場合、募集要項に課題があるケースも考えられます。募集要項には業務内容や賃金などを書きますが、同業他社と内容が被りやすいものです。差別化を図るには、自社の強みや働くメリットなど、求職者の心をつかむ独自の募集要項を作成することが大切です。

採用市場を知る担当者からアドバイスをもらいながら、時代や状況にあわせて定期的に募集要項を見直してください。

関連記事:魅力的な募集要項の書き方は?記載すべき項目や注意点まで解説

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本記事では、人材紹介サービスを使う4つのメリット・デメリットについて解説をしました。人材紹介サービスを使って優秀な人材を採用するには、担当者に採用業務を任せきりにせず、自社でもできる限り対応することが大切です。

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吉永 ゆくら
記事を書いた人
吉永 ゆくら

デザイン系の専門学校でグラフィックデザインを学ぶ。デザイン事務所に就職後、縫製業と企業の専属ライターを経てフリーランスに。デザイン・縫製・Webとものづくりの楽しさとやりがいを仕事を通して感じています。現在はオウンドメディアのコンテンツ制作を中心に活動中。