従来型の採用手法に限界を感じている採用ご担当者のなかには、ダイレクトリクルーティングの導入を検討しているものの、「潜在層にアプローチできるのか?」「従来型より採用コストの削減は可能か?」といった悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。
この記事では、ダイレクトリクルーティングのやり方や、メリット・デメリット、費用について解説します。
主要なダイレクトリクルーティングサービスも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ダイレクトリクルーティングとは?
求人広告など企業側が応募を“待つ”従来型の採用手法に対して、企業が就職サイトのスカウト機能やSNSを利用して候補者へ直接アプローチする“攻め”の採用手法です。
労働人口の減少、売り手市場の加速、労働力流動化といったさまざま要因により、従来型の採用手法だけでは企業のニーズに合った人材を確保することが難しいため、ダイレクトリクルーティングをはじめとする新しい採用手法に注目が集まっています。
マイナビ「中途採用状況調査2023年版(2022実績)」で、中途採用で利用したサービス・手法を見ると、ダイレクトリクルーティングは新しい採用手法のなかでも多くの企業に利用され、採用に繋がった割合も高くなっています。
また、上位を占める従来型の採用手法に比べると、ダイレクトリクルーティングを利用した割合と採用に繋がった割合の差が小さいことから、利用した企業は成果を上げていると推測されます。
<中途採用で利用した・採用に繋がったサービス・手法TOP6>
利用したサービス・手法 | 採用に繋がったサービス・手法 | ||
転職サイト | 52.1% | 転職サイト | 32.8% |
企業ホームページ | 50.0% | 人材紹介会社 | 27.9% |
職業安定所 | 46.6% | 求人検索エンジン | 25.2% |
人材紹介会社 | 46.1% | 職業安定所 | 23.8% |
求人検索エンジン | 44.1% | 企業ホームページ | 20.1% |
ダイレクトリクルーティング | 34.1% | ダイレクトリクルーティング | 19.7% |
出典:「中途採用状況調査2023年版(2022年実績)」
※調査期間 2022年12月16日~12月20日
同じ調査で、2022年にダイレクトリクルーティングをメインサービスとして利用した企業の評価は「前年より満足(41.6%)」「前年並みに満足(41.6%)」で、従来型の採用手法より満足度が高くなっています。
また、中途採用の予算と実績を見ると、実績は最も多い「人材紹介(平均340.7万円)」に次いで「ダイレクトリクルーティング(平均150.2万円)」が多くなっています。
予算は前年度より平均38.3万円アップしており、従来型の採用手法に比べて増額分の多いことからも、トレンドの採用手法といってよいでしょう。
関連記事:リファラル採用とは? メリット/デメリット、費用を解説
▼下記の資料では、デザイナーを取り巻く環境や採用のポイントをわかりやすく簡潔にまとめています。無料でダウンロードできますので、ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。
ダイレクトリクルーティングの主な手法3つ
ダイレクトリクルーティングの主なやり方として、以下の3つが挙げられます。
- スカウトサービス
- SNS採用(ソーシャルリクルーティング)
- 逆求人イベント
それぞれについて詳しく説明します。
1.スカウトサービス
外部サービスに登録された求職者の情報を閲覧して、自社のニーズに合った人材を検索し、募集要件に合う人材にスカウト機能を通じてメッセージを送信してアプローチします。
スカウトメールを受信した求職者が興味を持って返信してきたら対応し、状況に応じて面談を設定するなど、選考フローを調整しながら進めます。
2.SNS採用(ソーシャルリクルーティング)
LINEやTwitter、FacebookといったSNSを活用して採用活動を行うことを言います。自社のニーズに合った人材を発掘したら、ダイレクトメッセージを送信してアプローチします。
ビジネス特化型のLinkedInならスカウト機能を利用して連絡を取ることができます。
総務省の「通信利用動向調査(令和4年調査)」によると、個人のSNSの利用状況は「20~29歳(91.7%)」「30~39歳(90.8%)」となっており、今後の採用活動においてSNSは欠かせないものになっていくでしょう。
3.逆求人イベント
従来型の採用手法である合同企業説明会とは逆に、学生や求職者がブースを構えて自己PRを行い企業側がブースを訪れる、新しい形の採用手法です。
自社のニーズに合った人材や興味深い人材に出会ったら直接コンタクトをとり、オファーして1on1で面談を実施したり、スカウトしたりといったアプローチが可能です。
▼下記の資料では、採用活動で必要となるペルソナの作成方法をフォーマット付きで解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご利用ください。
ダイレクトリクルーティングのメリット5つ
以下では、ダイレクトリクルーティングのメリットを5つ挙げて解説します。
- 質の高い候補者を獲得できる
- 採用プロセスのスピードアップが可能
- 採用コストを削減できる
- ブランドイメージが向上する
- 候補者と良好な関係を構築できる
それぞれ解説します。
1.質の高い候補者を獲得できる
ダイレクトリクルーティングでは、企業が求めるスキルや経験を持つ候補者を直接見つけ出し、アプローチすることができます。これにより、より適合性の高い候補者を獲得する可能性が高まります。
2.採用プロセスのスピードアップが可能
第三者を介さずに候補者と直接コミュニケーションを取ることで、採用プロセスが迅速化します。これにより、必要なポジションを素早く埋めることができるようになります。
3.採用コストを削減できる
人材紹介会社や求人広告などにかかる費用を節約できます。ダイレクトリクルーティングは、特に長期的に見ると、採用コストを大幅に削減することが可能です。
4.ブランドイメージが向上する
直接候補者にアプローチすることで、企業のブランドや文化を積極的にアピールする機会が増えます。これは、企業のブランドイメージを向上させる効果があります。
5.候補者と良好な関係を構築できる
ダイレクトリクルーティングを通じて、候補者との関係を築き上げることができます。これにより、長期的な関係を構築し、将来的な採用につながる可能性も高まります。
これらのメリットは、ダイレクトリクルーティングを採用戦略として取り入れる際の大きな動機となります。ただし、実施する際には、適切な方法と戦略を用いることが成功の鍵となります。
▼下記の資料では、従来国内企業で主流とされてきた「メンバーシップ型」から「ジョブ型」の雇用へと切り替える際の判断のポイントや導入方法をわかりやすく解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご利用ください。
ダイレクトリクルーティングのデメリット3つ
ダイレクトリクルーティングのデメリットは以下の3点です。
- 採用業務が増加し担当者に負担がかかる
- 採用の成功は担当者のスキルやノウハウに左右される
- 急ぎの場合や大人数の採用には向かない
それぞれについて詳しく説明します。
1. 採用業務が増加し担当者に負担がかかる
スカウトメールのメッセージや自社のPR、募集要件の作成から、採用候補者への対応、面談の調整など、従来型の採用手法で他社に依頼していた多くの作業を自社で行う必要があります。
そのため、採用に関わる業務が大幅に増加し担当者に負担がかかります。
2. 採用の成功は担当者のスキルやノウハウに左右される
ダイレクトリクルーティングやSNS採用は運用が難しく、採用の成功が担当者のスキルやノウハウに左右される点もデメリットです。
短期的な成果で採用手法・サービスを判断するのではなく、採用活動に関するデータを蓄積して分析・改善を繰り返し、中長期的な目線で取り組むことが重要です。
3. 急ぎの場合や大人数の採用には向かない
ダイレクトリクルーティングは第三者を介さずに求職者へのアプローチから採用まで自社で行うため、スピーディーに進められる場合もあります。
しかし、アプローチする採用候補者は転職顕在層だけでなく転職潜在層も対象となるため、多くの場合は採用まで時間がかかるでしょう。
そのため、突発的な人員補充や大人数を一括で採用したい場合には不向きな手法です。
▼下記の資料では、採用計画を迷わずに立てられるステップをテンプレート付きで解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご利用ください。
ダイレクトリクルーティングにかかる採用費用と相場
ダイレクトリクルーティングにかかる採用費用の種類と相場は以下の通りです。
成功報酬型
採用した人材の想定年収の約15%から20%が費用相場とされています。
新卒採用の場合は一人当たり約30万円から40万円、中途採用では年収の15%から20%が相場です。
定額型
年間で約60万円から330万円程度が費用相場とされています。
新卒採用の場合は年間約60万円から150万円、中途採用では年間約300万円から400万円が相場です。
また、初期費用やシステム利用料などの追加費用が発生する場合もあるため、サービスを選ぶ際にはこれらの費用も考慮する必要があります。サービス利用料タイプは0円から250万円、成果報酬タイプは想定年収の15%から22%程度が相場となっています。
これらの相場はあくまで目安であり、サービスの内容や提供する機能、サポートの充実度などによって変動する可能性があるため、具体的な費用は各サービスの提供者に確認することが大切です。
関連記事: デザイナーの採用コストはどのくらい? 費用を削減する方法も4つ解説!
ダイレクトリクルーティングサービス比較
ここで主なダイレクトリクルーティングサービスから、登録数が多いサービスの一部を比較してご紹介します。
中途採用向けサービス
サービス名 | 登録数 | 費用 | 特徴 |
---|---|---|---|
190万人以上 | 月額データベース利用料金+成果報酬 | 独自の審査を通過した人材のみが登録しているハイクラス向けエージェント。 | |
全世界で7.5億人以上、日本国内で300万人以上 | 月額または年額 | 実名・顔出し登録が原則となっているビジネスに特化したSNS。 | |
300万人以上 | 基本利用料+成果報酬 | Sansanが提供している名刺アプリ・Eight内で展開する採用ソリューション。 | |
1000万人 | 基本料金+スカウト数に応じた料金 | 30~40代が会員の約半数を占め、大手企業に勤務している人と役職者の割合が約4割と高い。 |
新卒採用向けサービス
サービス名 | 登録数 | 費用 | 特徴 |
---|---|---|---|
約87万人 | 採用を希望する対象年度に応じた定額制 | ベネッセが運営する逆求人・オファー型就活支援サイト。就職活動前の低学年層にもアプローチできる。 | |
42万人以上 | 採用を希望する対象年度に応じた利用料+成果報酬 | 就活生の3人に1人が利用するといわれるオファー型就活アプリ。 | |
10万人以上 | 成果報酬型0円+成果報酬型か、5ヵ月または年度ごとの定額型 | 登録者の約半数がGMARCH・国公立国公立以上の学生。適性検査や他社の選考状況がわかる。 | |
350万人以上、学生は10万人以上 | 利用する期間や機能に応じた料金プラン | ストーリーというブログ機能が特徴的。利用中無制限に募集の掲載が可能。 |
▼下記の資料では、採用にかかるコストの見直しや削減ポイントを、実際のコストモデルも含めて詳しく解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご利用ください。
デザイナーの採用でお悩みならクロスデザイナーがおすすめ!
本記事では、ダイレクトリクルーティングのやり方や、メリット・デメリット、費用について解説しました。
ダイレクトリクルーティングは、採用コストの削減が期待でき、自社のニーズに合った人材にピンポイントでアプローチできたり、潜在層に1to1で自社の魅力を伝えられたりといったメリットがあります。
一方で、採用業務が増加して担当者に負担がかかるうえ、採用の成功は担当者のスキルやノウハウに左右されるといったデメリットもあります。
また、採用に時間がかかるケースも多いため、突発的な人員補充や大人数を一括で採用したい場合には不向きな手法です。即戦力になるデザイナーを短期間でアサインしたい場合はエージェントサービス「クロスデザイナー」がおすすめです。
フリーランスデザイナーに特化したエージェントサービスのクロスデザイナーは、登録時に厳正な審査基準を設けており、通過率はわずか5%です。採用難易度の高い即戦力デザイナーの中から、自社にマッチしたデザイナーを最短即日で提案できます。
また双方の合意があれば、アサイン後に正社員への契約形態の変更も可能。
WebデザイナーやUI/UXデザイナー、アプリデザイナーなど多数在籍しているため、あらゆるクリエイティブにも対応できます。
エージェントに相談いただければ、最短3営業日でのアサインも可能です。また、週2〜3日の柔軟な依頼も可能なので、自社の作業量に応じて効率的に外注できます。
こちらより、サービス資料を無料でダウンロードできます。即戦力デザイナーをお探しの方は、【お問い合わせ】ください。平均1営業日以内にご提案します。
- クロスデザイナーの特徴
- クロスデザイナーに登録しているデザイナー参考例
- 各サービスプラン概要
- 支援実績・お客様の声
Documents