デザインマネージャーの役割とは?採用するためのポイントも紹介 | フリーランスデザイナー・業務委託採用|クロスデザイナー

デザインマネージャーの役割とは?採用するためのポイントも紹介

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デザインマネージャーは納期までのデザインチームの士気をたもち、率いていく役割があり、チームプロジェクトには欠かせない存在です。デザイナーの管理ができず、どうにか新しくデザインの上流工程を理解したデザイナーを採用したいと考えている人もいるのではないでしょうか。

しかし、そもそもデザイナーの採用が難しいといわれているなかで、デザインのマネージャーと職種が限定されると何から手をつけていいかわからない場合も。

この記事では、デザインマネージャーの役割について解説します。採用にあたってどこを見ればよいのか、スキル評価のポイントや他社の求人事例もまとめました。参考になさってください。

デザインマネージャーの役割とスキル

デザインマネージャーはデザイナーチームをマネジメントする役割を担っています。具体的には以下の通りです。

  1. 本質的な課題を探り提供できる価値を考える
  2. デザインプロセスの設計と管理
  3. デザインの評価制度の整備と向上

それぞれ簡単に解説します。

1. 本質的な課題を探り提供できる価値を考える

デザインマネージャーは、デザイナーとしてだけではなく、課題解決に向けた提案が可能です。具体的には、プロジェクトチームが抱える課題を的確に把握したうえで、解決するためのデザインを提案します。

課題を発見するにはヒアリングから顧客の潜在ニーズをくみ取らなければなりません。そのためにはコミュニケーション力や洞察力、新しい価値の提供には戦略的思考をベースとしたビジネス視点が必要です。

こうしたプロダクトを発展させるための思考はUXデザイナーが得意です。マネジメント経験がなくても、UXデザイナーならデザインマネージャーとしての活躍を期待できます。

2. デザインプロセスの設計と管理

デザインマネージャーは、デザインプロセスの設計と作業の進捗を管理する役割を持っています。デザインプロセスとは、成果物として完成するまでの工程のこと。Webサイトやアプリなど扱うプロダクトによって設計方法は異なるのが特徴です。

プロジェクトの目標や要件をクリアしているのか、進捗と品質を管理しながら完成までチームを率いていかなければなりません。そのためには、プロジェクトマネジメントスキルやリーダーシップ能力が求められます。

関連記事:デザイン思考とは?概要から活用方法をわかりやすく解説|導入するメリットやフレームワークも紹介

3. デザインの評価制度の整備と向上

デザインマネージャーは、チームで制作するデザインの品質の責任を担っています。そのため、品質が低下しないように、デザインの評価制度を整備して進捗や品質を管理しなければなりません。

もし品質が落ちたと判断したときは、メンバーにフィードバックを行ってサポートします。こうした評価制度の整備や改善、メンバーのコーチング能力がデザインマネージャーには必要です。

関連記事:デザイナー評価項目・方法は?定性的になりがちな人事制度の見直し方

デザインマネージャーのマネジメント業務3選

デザインマネージャーのマネジメント業務は以下の3つです。

  1. チームの戦略立案
  2. 進捗管理とタスク配分
  3. キャリアサポートと採用活動

1. チームの戦略立案

デザインマネージャーは、チームの目標やビジョンにもとづいた戦略立案を行います。そのためには消費者のニーズや市場の動向などを調査したうえで、チームがどのようにプロジェクトを進めればよいのか、方向性を定めなければなりません。

デザインチーム全体で、業務内容や仕事をするうえで感じている課題についてすり合わせを行い、戦略を立てていきます。計画にもとづいてリソースを配置し、何から取り組んでいけばよいのか優先順位を定めて指示を出すといった能力が必要です。

2. 進捗管理とタスク配分

プロジェクトは完成までのゴールがあり、計画に沿って進める必要があります。チームメンバーがモチベーションを落とさず、最大のパフォーマンスを発揮するには、能力や興味にあわせたタスクの振り分けが大切です。

一人ひとりが主体的に動く仕組みを作るには、ふだんからのコミュニケーションも大切になってきます。お互いの意見を尊重しあえる関係性を構築することで、成果を出せるチームへと導くことが可能です。

3. キャリアサポートと採用活動

デザインマネージャーは、チームメンバーのキャリアパスについても考えなければなりません。必要に応じて新たな経験を積ませたり、フィードバックをしたりなど成長をサポートします。

プロジェクトの進行にあたってリソースが不足しているときは、必要なスキルをもつ人材を採用するため採用活動を担うこともあります。そのためには、メンバー一人ひとりと向き合うためのメンタリングスキルや、採用プロセスの設計能力などが必要です。

関連記事:デザイナーを社内で育成する方法は?育成するリソースがない時の解決法も解説

デザインマネージャーの社内での立ち回り方

デザインマネージャーとしてチームを率いていくには、組織内での行動が大切になってきます。どのように立ち回ればよいのか解説します。

1. 他チームとの信頼関係を構築する

デザインチームは他部門・他職種と連携して業務を進める機会が多くあります。そのためには、人と人の間でうまく立ち回るコミュニケーション力が必要です。他チームの課題にも目を向け、デザインチームで解決できる課題を見つけます。

他チームの課題を解決できれば、良好な信頼関係を築くことができるわけです。組織で円滑に業務を進めるには協力体制を構築しなければなりません。デザインマネージャーとして、社内におけるチームの評価もこうした立ち回り方によって築かれます。

2. パフォーマンス発揮できる雰囲気づくり

デザインマネージャーはチームがより良いパフォーマンスを発揮できるように、一人ひとりが主体的に動ける雰囲気づくりにも努めなければなりません。適切なリソースやツールの提供だけではなく、成果にたいするフィードバック、アイデアを自由に出し合えるような環境を整えることが大切です。

また社内外にむけてデザインチームの成果を発信することで、社内外からの認知度が高まり、チーム以外からのフィードバックをもらうことができます。外部からの評価はメンバーのモチベーションにもつながるため、積極的な発信活動を行うことも大切です。

デザインマネージャーを採用するための3つのポイント

デザインマネージャーにはデザインスキルやマネジメント力など多くのスキルが求められます。ここでは、デザインマネージャーを採用するための3つのポイントをご紹介します。

1. 実績やスキルを確認する

デザインマネージャーを採用するときは、選考時に過去の実績やスキルを十分に確認することがポイントです。プロジェクトの成功事例やリーダーシップ能力、デザインプロセスの理解などが含まれます。デザインに関する経験や専門知識、トレンドなども理解しているか確認しましょう。こうした実績やスキルはポートフォリオで確認できます。

デザインマネージャーとしての経験だけに着目すると、なかなか該当者は見つかりません。マネジメント経験までターゲットを広げると探しやすくなります。

関連記事:ポートフォリオの採用基準とは?効率的に採用するための6つの評価ポイント

2. コミュニケーション力を確認する

デザインマネージャーは多くの職種と関わりをもつため、コミュニケーションが円滑にとれる人が求められます。面接は応募者のコミュニケーション力だけではなく、人柄も確認することが可能です。

面接前にアイスブレイクを入れるなど、リラックスした雰囲気をつくるとよいでしょう。質問に対して、自分の言葉でしっかりと答えているか、あいまいな返答ではないかをチェックしてください。

3. 適性があれば育成も検討する

応募者のなかに、デザインマネージャーに求められるスキルや経験をもっている人がいない場合でも、将来的なポテンシャルや適性があれば育成する方法もあります。

ただし、デザイナーといってもグラフィックデザイナーやWebデザイナーなど経験や身につけているスキルは異なるものです。また、ロジカルに強い人もいればエモーショナルな表現が得意などそれぞれ得意分野も違ってきます。それぞれの経験や特性を踏まえたうえで、不足している要素を補う形で育成できるとよいでしょう。

関連記事:「即戦力デザイナーの採用が急務だった」クロスデザイナー契約後1週間で2名採用したMFS様の事例

デザインマネージャーの募集方法

デザインマネージャーを募集するときは、自社のホームページや採用サイト、求人広告などに募集要項を掲載する方法とフリーランスのデザイナーを探す方法があります。

自社ホームページや採用サイト

デザインマネージャーを募集するときは、自社ホームページや専用の採用サイトを活用するのがおすすめです。自社ホームページでは事業内容だけではなく、企業で働く魅力やビジョンを伝えやすいメリットがあります。伝える目的にあわせて情報を掲載できるうえに、企業の世界観を表現しやすいのも自社ホームページ・採用サイトの特徴です。

求める人物像をターゲットにした自社ホームページ・採用サイトを制作することで、デザインマネージャー候補者からのアクセスを多く集めることができます。

関連記事:採用サイトとは?必要性や活用事例、制作フローや運用時の注意点を解説

求人広告

求人広告は従来からある採用媒体のひとつです。デザインマネージャーの募集に使うときは、デザイナーに特化した媒体を選ぶとよいでしょう。育成目的で適性をもつデザイナーに向けて広く募集をかけるときは、掲載数の多い媒体を選ぶことで幅広い層へアプローチできます。

ただし、掲載数が多いと埋もれてしまう可能性もあるため、興味を引くようなキャッチコピーなど工夫が必要です。

関連記事:デザイナーの採用媒体14選|迷わないサービスの選び方も解説

フリーランスのデザイナーを探す

デザイナーは数年間デザイン事務所などで経験を積むと、独立してフリーランスになる人も多い職種です。そのため、求人募集をかけても応募が集まらないことも少なくありません。

フリーランスのデザイナーは専門スキルを生かして活躍している人が多く、デザインマネージャーとしてのポテンシャルが期待できます。フリーランスとしての特性上、スポット的な採用が可能なため、案件ベースで採用できることがメリットです。

ただし、業務委託契約となるため、採用には契約書の作成など受け入れ体制を整えておくことが大切です。

デザインマネージャーの求人事例

デザインマネージャーの対応領域は広く、募集要項をどう作成すればよいのか悩む人もいるのではないでしょうか。ここでは、デザインチームのマネジメントを含めたクリエイティブ職種の求人事例を紹介します。

マネジメント経験者募集

オウンドメディアのコンテンツ制作におけるアートディレクション業務の担当者の募集がありました。

<必須スキル>    

  • Webデザイン経験
  • アートディレクション経験
  • デザインの方向性を決められる方
  • デザインチームでのマネジメント経験

アートディレクターはデザインプロジェクトを指揮・管理するのが仕事です。そのため、デザインマネージャーとしての進捗管理やマネジメント業務に対応できるスキルを備えています。

こちらの求人はゲームコンテンツのアートディレクターを募集です。スキルの差を考慮したうえで、必須スキルが設定されており、募集職種の適性をもつ人材に向けて幅広くアピールしていることがわかります。スキルに見合った報酬が約束されているなど、ハイスキル人材もターゲットにした求人募集です。

関連記事:デザイナーとアートディレクターの違いとは?どちらを採用すべきか比較解説

組織拡大のためデザインマネージャーを募集

売上実績153億円の企業でデザインマネージャーの募集がありました。

<必須スキル>

  • Web制作におけるディレクション経験(実務経験3年以上)
  • Webまたはその他クリエイティブ制作におけるマネジメント業務(実務経験3年以上)
  • 組織づくりに意欲をお持ちの方

<求める役割>

  • チームのマネジメント業務
  • 目標管理によるマネジメント業務
  • メンバーの採用、育成、評価
  • 当社グループ内の横断的な業務遂行

雇用形態は正社員です。ディレクションやマネジメント業務で3年以上の実務経験が必須のため、給与は年俸1,000万~1,150万円が設定されています。上記スキルにくわえて、歓迎スキルとしてクリエイティブディレクターの経験やBtoBのクリエイティブ制作経験の記載がありました。

福利厚生や休日・休暇制度なども整っており、ハイスキル人材を採用するために環境が整っていることがわかります。

デザインマネージャーのスキルをもつUI/UXデザイナーの募集

マネージャー候補のUI/UXデザイナーの募集がありました。

<必須スキル>

  • UIデザイナーとしての実務経験
  • マネージャーやリーダーとしてチームを率いた経験、もしくはそれに準ずる経験
  • 複数人のUI/UXデザイナーとの協働によりプロジェクトを推進した経験
  • サービスやプロダクトに対しオーナーシップを持ち、継続的に改善を続けた経験
  • 幅広いユースケースを理解し、課題解決のための情報設計を行うスキル
  • デザインの意図を言語化するスキル

雇用形態は正社員です。UI/UXデザインの制作を中心にメンバーの育成やコーチング、チームの育成をすることが役割として記載されています。ニーズにあわせた在宅勤務の導入をはじめ、スキルアップ手当や書籍購入制度、資格取得支援制度など各種制度も整っているのが特徴です。

クロスデザイナーが貴社のニーズにあったデザイナーをご紹介します

デザインマネージャーの役割はマネジメント業務を含めて多岐にわたります。採用するときは、スキルや経験などを確認することが大切です。

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吉永 ゆくら
記事を書いた人
吉永 ゆくら

デザイン系の専門学校でグラフィックデザインを学ぶ。デザイン事務所に就職後、縫製業と企業の専属ライターを経てフリーランスに。デザイン・縫製・Webとものづくりの楽しさとやりがいを仕事を通して感じています。現在はオウンドメディアのコンテンツ制作を中心に活動中。