デザインコンペのメリット・デメリットを比較!依頼方法から注意点まで解説! | フリーランスデザイナー・業務委託採用|クロスデザイナー

デザインコンペのメリット・デメリットを比較!依頼方法から注意点まで解説!

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デザインコンペと耳にはするものの、その実態をよく知らない方も多いのではないでしょうか。「メリットやデメリットは?」「どう依頼すればいいの?」といった疑問が浮かぶかもしれません。

本記事では、デザインコンペの定義から依頼の流れ、メリット・デメリットの比較、注意点などを紹介します。

デザインコンペとは

デザインコンペとは、複数のデザイナーからデザイン案を募り、その中から最も優れた作品を選ぶ競争形式の手法です。

企業や個人が特定のデザインニーズを持っている場合、1人のデザイナーに依頼するのではなく、多くのデザイナーから幅広いアイデアを比較できるのが大きなメリットです。これにより、思いがけない斬新なデザインに出会うこともあります。多様なデザインスタイルや視点を取り入れながら、自社の目的に最も合ったデザインを選ぶことができます。

デザインコンペ依頼の流れ

デザインコンペの発注から納品までの流れは以下の6ステップです。

  1. コンペのテーマや要件の設定
  2. デザイナーへの募集要項の提供
  3. 提案の受け取りと審査
  4. 採用デザインの決定とデザイナーとの契約
  5. 必要に応じた修正依頼
  6. 納品物の最終チェック

1. コンペのテーマや要件の設定

最初に、デザインコンペの目的を明確にし、どのようなデザインを求めているのかを定義します。

デザインの使用目的(例:ロゴ、Webデザイン、パッケージデザインなど)、対象となる商品やサービス、ターゲットユーザー、期待するデザインスタイルやコンセプトを具体的に決めます。ここで設定したテーマや要件が、デザイナーに対して方向性を示すことになり、適切なデザイン提案が集まりやすくなります。

2. デザイナーへの募集要項の提供

次に、コンペに参加するデザイナーに対して要項を提供します。

  • テーマや要件
  • 応募の締め切り
  • デザインの提出フォーマット
  • 報酬や賞金の額
  • 採用後の契約条件
  • デザインに必要なリソース(ロゴデータや参考資料)

要項が具体的であるほど、デザイナーからイメージに近いデザインが上がってきやすくなります。

3. 提案の受け取りと審査

デザイナーから提出されたデザイン案を受け取り、審査を行います。提出されたデザインが要件を満たしているか、企業のブランディングや目的に合っているか、完成度は高いかを基準に審査します。

また、審査プロセスをスムーズに進めるため、事前に評価基準を決めておくことが重要です。チームで審査を行う場合は、全員の意見をまとめるためのミーティングも設定しましょう。

4. 採用デザインの決定とデザイナーとの契約

採用するデザインが決まったら、デザイナーまたは担当者に採用の連絡を入れ、正式に契約を結びます。デザインの使用権や著作権の譲渡、報酬や納品スケジュール、修正対応に関する詳細を確認し、契約書に反映させます。契約をしっかりと結ぶことで、後々のトラブルを避け、両者が安心してプロジェクトを進められます。

5. 必要に応じた修正依頼

デザインが決まった後、細かい修正や調整が必要な場合には、デザイナーに修正依頼を行います。修正の回数や範囲は、事前に契約で取り決めておくとスムーズです。

6. 納品物の最終チェック

デザインが完成したら、納品物の最終チェックを行います。納品形式やファイルの種類(ai、jpg、pngなど)、解像度などが仕様通りになっているかを確認し、問題がなければ正式に納品を完了します。

デザインコンペのメリット

以下のメリットについて解説します。

  • 企業のPR効果が期待できる
  • 多くの提案を比較できる
  • 優秀なデザイナーと出会うチャンスになる
  • コスト効率が向上する

企業のPR効果が期待できる

デザインコンペの開催が決まると、周知のための告知を行います。これは企業やブランドの名前が広く認知されるチャンスになります。また、PR TIMESなどの広報・PR系のメディアを利用することによって、デザイナーに限らず広く一般への周知が可能になります。

このように、新しいプロジェクトや商品・サービスを発信する際に、コンペを通じてそのコンセプトを多くの人に知ってもらうことができ、自然な形で企業のPRにつながります。また、デザイナーがSNSやポートフォリオでコンペに参加したことを共有することで、さらに広がりが生まれます。

多くの提案を比較できる

デザインコンペでは、複数のデザイナーから多様なデザイン提案が集まるため、さまざまなアイデアを比較検討することができます。一人のデザイナーに依頼する場合と異なり、異なる視点やスタイル、クリエイティブなアプローチを短期間で一気に受け取れるのがメリットです。

これにより、企業が本当に求めているデザインを見つけやすくなり、より効果的なデザインを選定することができます。また、思いもよらない斬新なアイデアに出会える可能性もあるでしょう。

優秀なデザイナーと出会うチャンスになる

デザインコンペはデザイン案が一気に集まるだけではありません。まだ企業が知らない優れたデザイナーと出会える可能性があります。

特に、デザイナーが自身のスキルを発揮できる場所であり、企業にとっては多くの才能あるデザイナーを発掘できる場となります。最終的にコンペで採用したデザイナーと継続的な関係を築くことで、今後のプロジェクトでも協力していける可能性も広がります。

コスト効率が向上する

デザイナーや制作会社に複数案を依頼することはできますが、その分費用がかかります。その点コンペ形式では多くのデザイン案が提出され、その中から最適なものを選ぶだけで済むため、予算を効率的に活用できます。

また、コンペはあらかじめ報酬や賞金が設定されているため、予算オーバーの心配が少なく、コスト管理がしやすくなります。さらに質の高いデザインが多く集まることから、投資対効果も向上します。

デザインコンペのデメリット

一方、デメリットも存在します。

以下で解説します。

  • 作品のクオリティがばらつく
  • 時間とリソースの確保が必要
  • デザイナーとの関係構築が難しい

作品のクオリティがばらつく

デザインコンペに参加するデザイナーのスキルや経験は多様であるため、提出される作品のクオリティに大きな差が出る可能性があります。特に、初心者のデザイナーからプロフェッショナルまで幅広い層が参加する場合、求めているレベルに達していない作品が混在することがあります。そのため、審査に時間がかかり、期待した結果に至らない場合もあるでしょう。また、数は集まっても評価対象にならない作品だらけになるリスクもあります。

時間とリソースの確保が必要

デザインコンペを開催するには、準備から審査、採用までの全プロセスに時間とリソースを割く必要があります。コンペの要件設定や募集要項の作成、デザイナーとのコミュニケーション、提案の受け取り、審査、修正依頼など、多くのステップを踏むため、通常のデザイン依頼よりもリソースの投入が必要です。

また、多数の提案が集まった場合、それらを一つ一つ精査し、最適なデザインを選定するために時間がかかります。忙しいスケジュールの中でコンペを開催する場合は、担当者の時間管理が重要になります。

デザイナーとの関係構築が難しい

デザインコンペでは、初めてのデザイナーと短期間のやり取りが中心となるため、デザイナーとの関係構築が難しくなります。

通常のデザイン依頼に比べて、コミュニケーションが不足するため、依頼者とデザイナーが相互に理解し合う時間が限られています。また、採用されなかったデザイナーとのつながりが途絶えてしまうことが多いため、優秀なデザイナーを逃すリスクもあります。

デザインコンペで注意すること

デザインコンペを成功させるためには、いくつかの重要な要素を押さえる必要があります。以下の5つの点を中心に解説します。

  • 情報管理
  • コンペの目的と要件の明確化
  • 適切なスケジュール管理
  • デザイナーとのコミュニケーション
  • 予算と報酬の設定

情報管理

デザインコンペにおいて、依頼者の機密情報やプロジェクトに関する重要なデータの管理は非常に重要です。特に、商品やサービスのコンセプト、企業の戦略情報などが含まれる場合、参加するデザイナーに対して適切な情報の提供と、情報漏洩を防ぐための措置が必要です。参加者には守秘義務を課す契約(NDA)を結ぶなど、信頼関係を保ちながら安心してコンペを進められるように段取りしなくてはなりません。

コンペの目的と要件の明確化

デザインコンペで失敗しないためも、目的と要件を的確にデザイナーに伝えましょう。コンペの目的や要件が不明確なままだと、提案内容にばらつきが生まれ、期待に沿ったデザインが集まりにくくなります。

たとえば、ターゲットとなるユーザー層や求めるデザインスタイル、ブランドのトーンやメッセージを具体的に明示することで、デザイナーが目指すべき方向性を明確にできます。また、コンペの最終的なゴール(例:ロゴデザインの選定やサイトのリニューアルなど)を明確にすることで、デザイナーにとって作業がしやすくなり、結果として質の高いデザインが得やすくなります。

適切なスケジュール管理

デザインコンペは多くのデザイナーが参加するため、提出期限を守りつつ、円滑に進行するためのスケジュール管理が重要です。応募期間、審査期間、フィードバック期間など、各ステップの時間をしっかりと設定し、デザイナーが余裕を持って作品を仕上げられるように配慮します。

スケジュールが厳しすぎると、デザインのクオリティが低下したり、提出者が少なくなるリスクがあります。適切なスケジュール管理は、デザイナーが安心して取り組むことができ、コンペ自体のクオリティや信頼性も上がります。

デザイナーとのコミュニケーション

デザイナーとのコミュニケーションは、プロジェクトの成功に欠かせない要素です。特に、デザイナーが疑問や提案を持った際に迅速に対応し、迅速かつ的確なフィードバックをすることが重要です。

コミュニケーションが不足すると、デザイン案が依頼者の意図とズレたり、修正依頼が後回しになったりして、プロジェクトがスムーズに進行しないおそれがあります。円滑なやり取りを心がけましょう。

予算と報酬の設定

コンペを開催する際には、デザイナーに対する報酬や賞金の設定が重要です。参加するデザイナーが自分の時間と労力に見合う報酬を得られるように、適切な金額を設定しましょう。

あまりに低い報酬だと、優秀なデザイナーが参加をためらったり、集まる提案のクオリティが低くなるおそれがあります。報酬が明確なことで、デザイナーも作業範囲や労力に見合った提案がしやすくなり、双方にとって満足度の高い結果となるでしょう。

たとえば、商店街のリノベーションに関わるロゴマークのコンペでは、賞金は委託費として20万円(採択された1点限り)で設定されているケースがあります。
また、空間に関わる事業を展開する株式会社サンゲツは、“壁面のデザイン”を募集するコンペティション『サンゲツデザインアワード』を開催しており、大賞(1点)100万円、優秀賞(1点)50万円などの報酬設定となっています。

デザインコンペの依頼先

依頼先は3つあります。

それぞれ解説します。

  • クラウドソーシング
  • デザイン制作会社
  • フリーランス

クラウドソーシング

クラウドソーシングは、オンラインプラットフォームを通じて、多数のデザイナーからデザイン提案を募集できる方法です。

この形式では、依頼者はプロジェクトをプラットフォームに公開し、複数のデザイナーが参加して、提案を提出します。大手クラウドソーシングサービスには、デザイナーが豊富に集まるため、多様なデザインアイデアを得ることが可能です。

メリットは、短期間で多数の提案が集まり、比較的低コストで利用できることです。また、デザインの幅が広く、思いもよらないクリエイティブな提案が集まることがあります。

一方デメリットもあります。デザイナーのスキルにばらつきがあり、クオリティが安定しないことが多いです。さらに、クラウドソーシングではデザイナーとの直接的なコミュニケーションが限られるため、細かな調整やフィードバックがしにくいおそれがあります。また経歴や実績が分かりにくいデザイナーも多く、実力の判断が難しい場合もあります。

外部人材を効率的に活用するために、活用プロセスやメリット・デメリットなどを「業務委託」「派遣」「クラウドソーシング」に分けて以下の資料で解説しています。無料でダウンロードできますのでぜひ参考にしてください。


【お役立ち資料】
業務委託・派遣・クラウドソーシング比較表

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デザイン制作会社

プロフェッショナルなデザインチームがプロジェクトに取り組んでくれます。制作会社は多くの経験を積んだデザイナーがいるため、企業やブランドのニーズに合ったクオリティの高いデザインを提供します。

メリットとしては高いクオリティのデザイン提案が期待でき、プロジェクトの全体管理や進行がスムーズに進むことです。

デメリットとしては、発注になった場合はクラウドソーシングやフリーランスに比べてコストが高くなります。また、柔軟な対応が難しいことがあり、スケジュールや仕様変更に対する融通が利かない場合もあります。

フリーランス

個人のデザイナーと直接やり取りしてコンペを進めます。フリーランスのデザイナーは、依頼者のニーズに合わせて柔軟に対応してくれることが多く、スケジュールも比較的調整しやすいのが特徴です。また、フリーランスの場合、特定のデザイナーの得意分野やスタイルを確認しながら依頼できるため、独自性の高いデザインを期待できます。

メリットはコストパフォーマンスが高く、柔軟な対応が可能な点です。デザイナーとの直接的なコミュニケーションを通じて、細かな調整や意見交換がしやすい点も魅力です。個々のデザイナーのスキルやスタイルに合わせて選べるため、特定のテイストやニーズに合ったデザインを得やすいです。

一方デメリットは、スキルや経験にばらつきがあるため、デザイナー選びが難しいことがあります。制作が遅れた場合や、何らかの問題が発生した際のバックアップがないため、信頼できる人を見極める必要もあります。

デザインを依頼するならフリーランスがおすすめの理由

デザインコンペを開催するのも良い手段ですが、フリーランスに直接依頼することで得られるメリットも多くあります。

特に、フリーランスのデザイナーと直接やり取りをすることで、迅速な対応やコストの効率化が期待でき、プロジェクトの進行がシンプルになることが魅力です。

ここでは、フリーランスにデザインを依頼する際の具体的なメリットについて解説していきます。

  • 柔軟な対応と迅速な修正
  • コストパフォーマンスが高い
  • プロジェクト管理がシンプル
  • 独自性の高いデザイン提案が期待できる

柔軟な対応と迅速な修正

フリーランスのデザイナーは、個別の依頼に対して柔軟に対応できる点が強みです。大手の制作会社やコンペ形式だと、修正の依頼に時間がかかる場合がありますが、フリーランスならスピード感を持って対応してもらえることが多いです。

プロジェクトの進行中に仕様変更があっても、迅速に修正に応じてもらえるため、プロジェクト全体の遅れを防ぐことができます。依頼者の要望に素早く対応し、細かい調整をスムーズに行えるため、結果的に満足度の高いデザインが期待できるでしょう。

コストパフォーマンスが高い

制作会社に比べて中間マージンがかからないため、コストパフォーマンスが非常に高いのが魅力です。直接やり取りを行うことで、コストを抑えつつも、プロフェッショナルなデザインを手に入れることができます。

また、プロジェクトごとに柔軟な価格設定が可能な場合もあり、予算に応じて依頼内容を調整できるのも大きなメリットです。コストを重視しつつも、高品質なデザインを求める場合、フリーランスに直接依頼することは非常に効果的でしょう。

プロジェクト管理がシンプル

フリーランスとのプロジェクト管理は、直接のやり取りが基本となるため、制作会社やコンペ形式と比べてプロセスがシンプルになります。制作の進捗や修正依頼など、全てのコミュニケーションが1対1で行えるため、無駄な手続きや時間のロスを減らすことができます。

また、フリーランスのデザイナーは、プロジェクト全体の流れを把握しながら、柔軟に対応してくれるため、依頼者としても管理がしやすく、安心して依頼することができます。

一方で指揮命令は不可のため注意が必要です。業務委託の人材を活用する際、悩みがちなのがそのマネジメントやコミュニケーションの取り方について、以下の資料で解説しています。ぜひご活用ください。


【お役立ち資料】
外部人材とのコミュニケーションとマネジメント

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独自性の高いデザイン提案が期待できる

フリーランスのデザイナーは、個々のスタイルや感性を強く反映した独自のデザイン提案を行うことが得意です。大手制作会社のような均一なデザインではなく、個性や独自性が際立つ提案が期待できます。

特に、依頼者のブランドやメッセージを深く理解した上で、オリジナリティあふれるデザインを提供してくれることが多く、他と差別化されたデザインが手に入る可能性が高いでしょう。

効率よくデザインを依頼するなら、フリーランスデザイナーが豊富なクロスデザイナーがおすすめ

デザインコンペはうまく活用することで企業のPRになる・多くの提案を比較できる・優秀なデザイナーと出会うチャンスになる・コスト効率が向上するといったメリットがあります。しかし、余裕を持ったスケジュール管理や集まるクオリティがばらつくリスクもあります。

効率よくクオリティの高いデザインを求めるのであれば、フリーランスに依頼をおすすめします。コミュニケーションがしやすいため、理想とするデザインが仕上がりやすくなるでしょう。

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西原 小晴
記事を書いた人
西原 小晴

セールスライター/コンテンツディレクター。合同会社ウォンバット。京都府立大学農学部卒。印刷会社・マーケティング会社・デザイン会社にて知見を深め、累計8億以上の売上をサポートする。化学・製造DX・Webデザイン・ライティング・マーケティング分野が専門。