自社のサービスを紹介する際、CGを使った動画制作を考えることも増えてきたのではないでしょうか。CGを活用することで、実写では表現が難しい構成や、ブランディングにつながるなど様々な利点があります。
しかし、CGは専門知識が必要なため、内製化できる企業は少なく、多くの企業は外注を検討することになるでしょう。
本記事では、CG制作の費用や詳細、費用を抑えるためのポイントについて解説します。
CG制作費用の相場
CG制作を外注する場合は、各工程に関わるCGクリエイターの人数と、期間から算出されます。制作会社では、作業あたりの費用計算で「人工(にんく)」という単位が使われています。1人工は一人のCGクリエイターが一日フル稼働したという意味です。
1分の動画制作で100~140万円
1分の動画制作で、100〜140万円が業界の相場です。制作する内容や制作会社によっても価格が異なるため、1分=100万円は基準と思っておきましょう。
一般的な動画は1秒30フレームで構成されるため、1カット(10秒)のCGは300フレーム前後から構成されます。1分=100万円で計算すると、1カットあたりの相場は15〜20万円になります。
しかし、モデリングが複雑であったり、CGと実写の合成が必要な案件の場合は、人件費や編集費用などがかさむため、数倍の料金がかかることもあります。
CG制作の費用の考え方
一般的に、1人工の相場は「5万円」と言われており、人工×期間でCG制作にかかるCG制作に関わる費用は算出されます。
そのため、制作費用はクリエイターの作業時間と工数によって大きく変動します。見積もり金額はCGクリエイターの人数×制作工数で大まかに計算可能ですが、突発的な依頼の場合は特急料金がかかることもあります。
費用比較のためにCG制作の作業工程を知ろう
CGの制作費用は金額だけを聞くと「高い」と印象を受ける企業も多いでしょう。
しかし、CGは複雑な工程が多く、完成までに時間がかかります。以下で3DCGの制作工程と費用の関係について解説します。
モデリング
3DCGでは、まず「モデリング」を行います。モデリングとは、3dで立体物を作成する作業です。制作には専用のソフトウェアを使い、人物・建物・風景・小物などの3Dモデルを制作します。
モデリングはCG制作の中心となる作業であり、費用の大半がクリエイターの人件費と言えるでしょう。3Dモデルは点・線・面の3要素で構成されたポリゴン(多角形)でできています。この3要素を目的の形となるまで手作業で作り込んでいく必要があり、ゼロからの制作となります。そのため、モデリングの段階で費用も時間も多くかかってきます。
リギング
モデリングで作成した3Dモデルを動かすための工程が「リギング」です。これにより動作をつけたりポージングしたりなどの動きがつけられるようになります。
リギングでは3Dモデルにスケルトンの関連付けをします。スケルトンとは人間の骨のようなもので、骨の一つひとつをボーンと呼び、間接や可動部分となります。このときにスキニングと呼ばれる、ボーンと3Dモデルを関連づける作業も必要です。制作会社によってはリギングにスキニング作業が含まれないケースがあるため、見積もりの段階でどこまで作業するのか確認をしておきましょう。
モデリングと同様にリギング工程でも複雑で細かい作業が求められるため、時間と費用がかかります。
テクスチャリング
作成した3Dモデルの見た目に色や質感をつけてリアリティを出すのが「テクスチャリング」です。3Dモデルの色や模様はテクスチャ設定で、素材が持つ質感やツヤなどはマテリアルの設定で作り出していきます。光を当てて陰影を表現するライティングも必要となり、リアルなCG制作には欠かせない工程です。
見た目のリアル感・実写感を出すためには、相応の作り込みが必要となります。その場合は費用も上がるため、どこまでリアル感を出すかによって料金も変動します。
アニメーション
3Dモデルに動きをつけるのがアニメーション設定です。3Dモデルに骨を埋め込むリギング工程は、アニメーション設定の下準備のような位置付けとなります。
動画を構成するフレーム単位で3Dモデルのポーズを登録してアニメーションを制作します。単純に前のシーンからの続きを登録すれば良いというわけではなく、重力や慣性などを考慮しないで制作すると、動きは合っていても、ぎこちなさや違和感が残ってしまうため、注意が必要です。
特に人間の3Dモデルをリアルに動かしたい場合、手を動かすにしても手だけを動かしたら良いわけではなく、重心や仕草、体全体がどう連動するかを考えて作る必要があります。どこまでCGに要求するか、クオリティによって費用は変動します。
レンダリング
レンダリングとは、作成したデータを静止画や動画の形式で出力する作業です。レンダリング作業は負荷が大きく、100万円を超えるような高スペックの専用コンピューターをフル稼働させる必要があります。性能不足のコンピューターでレンダリングすると、かなりの時間がかかるため、現実的ではありません。
レンダリングの費用は、コンピューターの利用時間、CGの枚数やカット数に応じた金額がかかります。レンダリングには少なくとも数時間、高度なCGなら1日はかかります。複雑に作り込まれた場合だと1フレーム出力するだけでも30分〜などかなりの時間を要します。
簡易的なグラフィックで十分な場合は、簡易のレンダリング方式を選択することで時間と費用を多少抑えることも可能です。
レタッチ
最後に「レタッチ」を行います。
レタッチは、レンダリングで出力したデータを加工・修正する作業です。レンダリングのデータだけでは質感やライティングに違和感があるケースが多いため、質感や光沢、空気感などの微調整を行い完成度を高めていきます。
動画を完成させる工程全般がレタッチに含まれるため、レタッチ費用はクリエイターの人件費として費用を考えましょう。
CG制作の費用を抑える方法
CGの制作費用を抑えるポイントを4点解説します。
- 完成イメージを明確にする
- 複数の会社から見積もりを取る
- 納期に余裕を持たせる
- フリーランスに依頼する
完成イメージを明確にする
制作会社に依頼する際は、完成イメージを先に固めておきましょう。
イメージが明確に固まっていない段階で依頼してしまうと、完成後に修正や追加が必要となります。その場合、人件費も期間も余分にかかるため、費用が嵩んでしまいます。
大きな変更をしなくて済むように、イメージを明確化させ、使用目的や用途、ターゲットなどを事前の打ち合わせで細かく伝えておくことで、制作会社もイメージに近いCGを仕上げやすくなります。
複数の会社から見積もりを取る
CG制作の相場は業界内で大体決まっていますが、料金体系の細かい部分は会社ごとに違います。複数社から見積もりを取り、予算と作業内容が合いそうな制作会社に依頼しましょう。その際、イメージを細かく伝えることで、実際の料金に近い見積もりを出してもらえる可能性が高まります。
CGの制作は一般的には高額のため、料金だけで判断するとCGの質が劣るおそれもあります。制作会社の実績や持っている機材、依頼したい分野のノウハウなども合わせて確認しましょう。
納期に余裕を持たせる
コストを抑えつつ、質の良いCGを制作してもらいたい際は、納期に余裕を持たせることが重要です。短期間での制作依頼は特急料金がかかるため、相場よりも高くなります。また、急ぎで制作することで、思うような仕上がりにならないおそれもあります。
細かい作業工程が多いCG制作は、通常の動画よりも制作期間が長くなります。制作期間は求めるCGのクオリティにより変動するため目安はありませんが、品質に拘りたい場合は数ヶ月かかることも考慮しましょう。
フリーランスに依頼する
フリーランスのCGクリエイターに依頼するメリットは、柔軟性とコストパフォーマンスに優れている点です。
専門性の高いスキルを持つクリエイターに必要な期間や限られた範囲だけを依頼することが可能なため、コストが抑えられるでしょう。また、多数のプロジェクトに関わったフリーランスであれば、自社では気づかない新鮮な視点での提案も期待できます。
CG制作の依頼なら経験豊富なCGデザイナーが揃っているクロスデザイナーがおすすめ!
CG制作の費用の相場についてお伝えしてきました。一般的にCG制作は高額となるため、制作する目的を明確にし、十分なスケジュールと予算を確保してから依頼をしましょう。
制作会社とフリーランス、どちらに依頼するかは自社の状況と照らし合わせて判断することをおすすめします。
また、コスト面や柔軟性からフリーランスデザイナーへの外注を考えているのなら、経験豊富な人材が揃っているクロスデザイナーがおすすめです。
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