様々な物事のデジタル化が進展する近年、企業からのデザイナーの評価は向上。 その一方で、デザイナーとして安定したキャリアを歩む例はまだ多くなく、 獲得すべきスキルやキャリアパスについて悩む方も多いのではないのでしょうか。
そこで、2011年の創業以来、テクノロジーとスマートフォンを軸にソリューションを提供し続けているフラー株式会社より、CDO(最高デザイン責任者)を務める櫻井様をご招待。
今の時代に必要とされるデザイナーについて、株式会社GIGでエキスパート/マネージャーを務めるデザイナー・アートディレクター小林とパネルディスカッションを行いました。
※この記事はオンラインイベント「今、デザイナーに求められていること 〜UI/UXデザイナーのキャリア・スキル最前線〜」より、ディスカッション内容を一部抜粋したダイジェスト版レポートとなります。
櫻井 裕基 (さくらい ひろき )
フラー株式会社 取締役副社長CDO。1989年生。新潟県出身。国立長岡工業高等専門学校卒業後、千葉大学工学部デザイン学科へ編入学。 2012年にフラーに参画し、インターフェースを含むデザイン全般を担当。 2014年1月に取締役、2019年6月に副社長に就任し、現在は取締役副社長兼CDO(最高デザイン責任者Chief Design Officer)を務める。
小林 新 (こばやし あらた)
株式会社GIG XDesigner事業部 エキスパート/マネージャー。1985年生。埼玉県出身。武蔵野美術大学を卒業後、デザイン会社数社を経て2017年GIGに入社。クリエイティブ事業部長を務めるなどのマネジメント業務と並行し、デジタル領域におけるコミュニケーションデザインやサービスデザインまで様々な顧客のプロジェクトに、デザイナー・アートディレクターで参画。
デジタル/DXにおけるデザイン業界に起きた2つの変化
1. 職種の細分化
まずは「職種の細分化」ですよね。「Webデザイン」が生まれた1987年当時はそれを生業として扱う人は当然Webデザイナーだけでした。Flashが流行し、面白いWebコンテンツを作ろうという動きが盛んに見られた時代でもあります。
しかし、「これまでにないデザインの概念が生まれ、業界全体に変動が起きた」のが2007年以降でした。スティーブ・ジョブズがiPhoneを発表したり、「UI/UXデザイナー」という職種が生み出されたりしたことをきっかけに、UI/UXデザインが新たなデザイン領域として注目されるようになったんです。
それから時も経ち、今ではUI/UXデザイナーはもちろん、グラフィックデザイナーやアニメーションデザイナー、ブランディングデザイナーなどさまざまな職域定義が行われ細分化されるようになりました。
2. デザインに関わる人の多様化
さらに、「Figma」をはじめとするデザインツールの登場によってプロジェクトの進め方やデザイナーの業務領域も変化しました。
デザインツールといえばアドビ社が開発したPhotoshopやIllustrator一強の時代が長らく続いており、使い手として想定されていたのもデザイナーのみでした。
しかし、UXデザインやサービスデザインといった、デザイナー一人では対応できないような仕事へのニーズが高まった2011年に、ブラウザ上で簡単に・複数人でデザインができるツール「Figma」が登場しました。
Figmaの浸透により、新たな職種に分類されるデザイナーはもちろん、非デザイナーであるディレクターやコンサルタント、エンジニアといった幅広い立場の人がデザインに関われるようになり、プロジェクト推進力が高まったことは大きな変化と言えるでしょう。
一方で、誰もが簡単にデザインツールに触れるような環境になったことで、「デザイナーにしかできないこと」を模索する動きも見られるようになりました。
まさに、デザイナーとして働く人にとっては過渡期と言えるフェーズに差し掛かっているのです。
デザイナーの役割や求められるスキルの変化
これから先、デザイナーはどのような役割やスキルを求められるようになるのでしょうか。
前提として、デジタル社会におけるデザインの重要性を理解している企業が明らかに増えており、デザイナーとしては価値提供の場が増えています。こうした追い風を受けている現状を踏まえると以下のように考えられます。
- クライアントワークの現場においては、コミュニケーション能力の高いジェネラリストタイプの
デザイナーの方が活躍できる場が多い傾向がある - どの職種のデザイナーであっても、プロジェクトをリードする力が最重要であると考えられる
- 言われた通りにデザインするのではなく、自分でデザインの意図やあるべき姿を言語化しながら
推進するデザイナーは重宝される - そのためにもリサーチ力や理解力が求められる
つまり、単にデザインを実装するのではなく、ビジネスの課題を解決するための手段としてデザインを活用することができ、最適なデザインを導くためのヒアリングやリサーチ、仮説に基づく提案といったプロセスにコミットできるデザイナーの価値が高まると言えるでしょう。
デザイナーのキャリア選択はどう考えるべきか
職種が多岐に渡っていることからも分かる通り、デザイナーの活躍の場は今後さらに幅広くなると考えられます。
選択肢が多くなる時代だからこそ、自分の好きな分野や得意な分野を突き詰めることが大事だと思います。
同人誌の表紙のデザインがすごく得意なデザイナーがその仕事に特化して稼働したところ、有名になってそのまま一流のデザイナーとして活躍している方もいらっしゃるように、デザイナーとして働く入口が非常に多様化していて、自分は何が好きかを突き詰めた上でガンガンやってる人が台頭してる実感がすごくありますね。得意なことで輝ける市場感なので、この先のキャリアを考えるときは「自分は何が好きか」を自問自答してほしいです。
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