「デザインの知識や経験がないものの、デザイナーに仕事を依頼し、指示を出していかないといけない」そうなったとき、どうやってコミュニケーションを取ったらいいかわからないと思うのが実際のところでしょう。
「デザインのことよくわからないから、コンセプトをどう伝えたらいいかわからない」
「修正してもらって『なんか違う…』と思っても、それを具体的に伝えられない」
デザイナーに依頼したときに、こうした悩みを抱える人は少なくないのではないでしょうか。
そこで本記事では、デザイナーではない方が、デザインの知識やスキルがなくても、プロのデザイナーにちゃんと伝わるコミュニケーションをとるコツを工程別に紹介します。デザイナーとのコミュニケーションを上手に取ることで、より期待通りの納品につながっていきます。企業担当者はぜひご参考ください。
デザイナーとどうコミュニケーションをとるべき?工程別に発生する課題
デザイナーとどうコミュニケーションをとるべきなのか、制作工程別に発生する課題は次の3つに分けられます。
- 選定時における誰に頼むべき?どうコンタクトすればいいかわからない
- 発注時における依頼内容をどう伝えたらいいかわからない
- 修正指示をどう出したらいいのかわからない
【選定時】誰に頼むべき?どうコンタクトする?
まず、デザイナーと言っても、グラフィックデザイナー、Webデザイナー、ファッションデザイナー、プロダクトデザイナーなど幅広いデザイナーがいて、さらにWeb・グラフィック・プロダクトと幅広いデザインを手掛けるデザイナーもいれば、Webデザインのコーディングだけというデザイナーもいるという現状があります。
さらに自社が求めるデザインの得意分野を持つデザイナーがどこにいて、どうすれば接点を持てるのか、わからないという問題があります。
【発注時】依頼内容をどう伝えたらいい?
依頼内容に適したデザイナーが見つかったとしても、依頼内容をどう伝えたらいいのかわからない問題があります。そもそもどんなデザインがいいのか、わからないから依頼したいのに、こんなデザインにしてほしいと伝えるなんて、わかりませんよね。
【制作時】修正指示、どうしたらいい?
上がってきたデザインに対して、修正すべきかどうかの判断ができない、あるいは「なんとなく違うな」と思っているのに、どう伝えたらいいかわからない、修正の指示をどう出したらいいのかわからないということはないでしょうか。
デザイナーと円滑にコミュニケーションをとるコツは?工程別紹介
それでは、デザイナーと円滑にコミュニケーションをとるコツはあるのでしょうか。次の制作工程別に紹介します。
- 【選定時】デザイナーに求めるイメージとスキルを明確にする
- 【発注時】企画の趣旨やデザインイメージを伝える
- 【制作開始前】デザインディレクションをする
- 【制作開始前】制作工程別に納期を設けてスケジュールを共有
- 【制作時】定期的にコミュニケーションをとる
- 【制作時2】修正は具体的な指示内容よりも目的を伝える
【選定時】デザイナーに求めるイメージとスキルを明確にする
まず、自社に必要なデザイナーはどんな業務が可能で、どんなスキルを持っているのかを明確にしましょう。例えば、次のようなことを依頼したい場合、さらに
ランディングページをつくってほしい→購買意欲をそそるようなデザイン・構成をお願いしたい
ECサイトの決済機能を付与したい→決済機能はどんなものか、どんな機能を実装できるデザイナー・エンジニアなのかを明らかにする
依頼したい業務を明らかにして、その業務を遂行するためにはどんなスキルが必要なのか、どんな業務ができるといいのか、デザイナーの要件を明確にしていきましょう。
あるいは、どういったツールを使ってやり取りをするのか、メールなのか、チャットツールなのか、直接会社に来てもらう必要があるのか、打ち合わせや連絡方法など業務に派生して必要なことも把握しておきましょう。
ある程度、デザイナーの要件設定ができたら募集を開始します。
関連記事:Webデザイナーのスキルをチェックする方法は?スキルシートの概要や見方を解説
【発注時】企画の趣旨やデザインイメージを伝える
発注時には、企画の趣旨やデザインイメージを伝えます。その際、抽象的な表現ではなく、具体的に伝えることが重要です。
デザインの目的や背景をデザイナーに直接伝えることで、デザイナーからのフィードバックも取り入れていきましょう。
参考記事:デザインイメージの伝え方のコツ。現役デザイナー&ディレクターが実践検証
【制作開始前】デザインディレクションをする
デザイン制作において、デザイナーに任せきりではなく、発注側が適切な主導権を持って臨むほうがイメージ通りの納付物を期待できます。
デザインのターゲットなど全体概要を共有し、要素の優先順位を決めた後でメインカラーやフォントなどを決めていきましょう。下の記事に詳しく解説しておりますので、ご参考ください。
関連記事:デザインディレクションの方法は? 期待通りのデザインを納品してもらうコツ
【制作開始前】各工程別に納期を設けてスケジュールを共有
制作開始前に、スケジュール共有を必ずしておきましょう。その際、全体の納期だけでなく、各工程別に納期を設けておくことが重要です。
どんな工程があるかについては、デザイナーから確認し、デザイン案の確認や決済、Webサイトへの実装などを知っておくことで、進捗確認もしやすくなります。打ち合わせや発注者の確認や決済が必要となる時期を把握し、日時を確実に押さえておきましょう。
【制作時1】定期的にコミュニケーションをとる
各工程別に必要な打ち合わせややり取りを行うだけでなく、定期的にコミュニケーションをとっておくことで進捗状況も確認できます。「進捗のほうはどうですか?」など定期的に連絡することで、何かあったときにも対処がしやすくなります。
【制作時2】修正は具体的な指示内容よりも目的を伝える
「修正指示をどう出ししたらいいかわからない」という企業担当者も少なくないでしょう。実際には、「このフォントを大きくしてください」など修正指示を具体的に伝えるよりも、「このメッセージをより際立たせたい」「このイメージを強く打ち出したい」など修正の目的を伝える方が効率的です。
なぜなら、何をどう主張したいかの答えは発注側の企業にあり、それをどう伝えるといいかの答えについてはデザイナーの方が最適な選択肢を多く持っているからです。
「フォントを大きくしてほしい」「写真を大きくしてほしい」など具体的な事項を伝えれば、修正以前よりもデザインに違和感が生まれてしまう可能性もあります。修正の目的を伝えれば、デザイナーの方からどう修正するといいのか、提案が提示されることもあるでしょう。その提案をもとに、どうするかをやり取りするほうが効率的です。
これはNG!デザイナーとのコミュニケーションの注意点6つ
デザイナーとコミュニケーションするうえでやってはいけないこと、注意すべきこととして、次の6つがあります。
- 「お任せします」あいまいな依頼
- 「なる早でお願いします」納期が短すぎる
- ロゴなどのデータを渡さない
- デザインで何を伝えたいのかがはっきりしない
- 制作途中で希望デザインのテイストを極端に変える
- デザイナーに伝えないままデザインを別のものに流用する
1. 「お任せします」あいまいな依頼
「すべてお任せします」「○○さんの好きにデザインしてください」などデザイナーお任せの依頼はNG。たとえ、依頼内容が明確に決まらないとしても、打ち合わせで相談したうえで、制作開始前には明確にしたうえで進めましょう。
また、どんなデザインがいいのかも相手にリサーチしてもらいたい場合は、別途コンサル費用として求められることがあります。それも含めて依頼したい場合やデザイナーが引き受けてくれる場合は別ですが、基本的にはどんなデザインを求めているのか、発注側で明確にしておくほうが良いでしょう。発注者として主導権を持って進めやすくなります。
2. 納期が短すぎる
すぐに納品してほしい、納期が短すぎる、「なる早でお願いします」など納期があいまいな依頼はNGです。デザイナーに外注する場合には、急な対応が難しいことはあらかじめ認識したうえで依頼しましょう。
3. ロゴなどのデータを渡さない
ロゴや写真、コピーなど必要なデータ・素材を渡さないと、制作が滞ってしまいます。もし、他のデザイナーが制作したデザインを使う場合は、制作したデザイナーの許可を得ておきましょう。
4. デザインで何を伝えたいのかがはっきりしない
デザインを通して何を伝えたいのかがはっきりしないと、制作するデザイナーもどうデザインすればいいかわかりません。デザインを通じて何をしたいのか、目的を明確にしたうえでデザインを依頼しましょう。
5. 制作途中で希望デザインのテイストを極端に変える
制作途中で希望デザインのテイストを極端に変えることは避けましょう。デザインの方向性が変わると、デザイナーは新たにデザインを練り直す必要があり、制作は振り出しに戻ります。
また、すでにWebサイトなどに実装したデザインを変更する場合は、新たに費用が発生します。こうした変更や修正を生まないためにも、おおもとの目的やターゲットを明確にしておくことが重要です。
6. デザイナーに伝えないままデザインを別のものに流用する
デザイナーが制作したデザインをデザイナーに伝えないまま、グッズや商品など別のものに流用すると著作権の侵害となります。
特に注意したいのが、ロゴをはじめとしたさまざまな場面で使いたいデザインです。ロゴは報酬を支払った企業側に著作権がありそうにみえますが、実際には制作したデザイナーに権利があります。
ロゴなどさまざまなシーンで使われるデザインを制作してもらう際には、契約で著作権の譲渡をしてもらうなどの措置を考えておきましょう。譲渡料が発生することもありますが、後々のことを考えればトラブルを避けるためにも対策をしておきたいものです。
デザイナーに初めて依頼するときこそ活用したい!エージェントサービス
デザイナーに初めて依頼するときには、デザイナーの選定から始まって契約に関する注意点や契約書に盛りこまないといけない必要事項、修正指示など複雑な課題が多くあり、トラブルの発生にもつながりかねません。
そんなときこそ、エージェントサービスを活用すれば、デザイナーの選定から納品までよりスムーズにデザインを依頼することができるでしょう。
エージェントサービスとは?
エージェントサービスとは、専門のエージェントがついて企業に最適な人材を紹介するサービスです。一般的な職業全般に対してサービスを提供していることもあれば、デザイナー・エンジニアなど業種を限定していることもあります。
エージェントサービスのメリットと上手な活用法
エージェントサービスのメリットとしては、次の3点があります。
- 自分で人材を探さなくても、エージェントが紹介してくれる
- 自力で見つけるには難しい専門の人材が登録されている
- 専門家の中から自社に合った人材を紹介してくれる
ただ、エージェントサービスを利用する場合、次の3点に注意する必要があります。
- 費用が高くなることがあること
- 費用は依頼業務の報酬に応じて発生するため、一定ではないこと
- 原則として、エージェントが紹介してくれた人材を活用すること
費用や人選については、担当者に必ず確認して納得したうえでサービスを活用しましょう。
デザイナーの代表的なエージェントサービス3つ
デザイナーの代表的なエージェントサービスとしては、次の3つがあります。
- レバテック
- クラウドテック
- クロスデザイナー
レバテックは、Webデザイナーや広告運用など、Web・ゲーム業界で活躍するフリーランスを紹介するエージェントサービスです。
【主な特徴】
ITエンジニア・Webデザイナー専門で、WebやUI/X、キャラクターなどの経験豊富なデザイナーが期待できる
スピード対応・参画
フリーランスが参画するまで費用は無料
クラウドテックは、558万人以上のデザイナー・エンジニアの登録者を抱えるエージェントサービスです。
【主な特徴】
ミドル~シニアクラスの経験豊富な層を多数在籍
最短3日でアサインが可能
費用は実際の稼働に基づいて発生
クロスデザイナーは、Webデザイナーに特化したエージェントサービスとして国内最大級で、多数の経験豊富な専門家を紹介しています。
【主な特徴】
7,000人以上のデザイナーが登録
最短即日中に即戦力デザイナーを紹介し、最短3日でアサイン可能
稼働日数やスキル条件を採用コンサルタントがヒアリングして紹介
デザイナーと円滑なコミュニケーションを取るにはクロスデザイナーがおすすめ
本記事では、デザイナーとコミュニケーションをとるうえで発生する課題を工程別に取り上げたうえで、円滑にコミュニケーションをとるコツを6つの工程に分けて紹介しました。工程は大きく分けて、デザイナーの選定・発注・修正指示を出す際の3つで、さらに工程を細かく分けて、気を付けるポイントを解説しています。
また、デザイナーへのあいまいな指示や早すぎる納期、ロゴデータなどの資料を渡さない、希望デザインを途中で極端に変えるなどやってはいけないコミュニケーションもあります。特に、デザインをほかの商品に流用するなどは著作権に触れる行為ですので、十分注意しましょう。
しかし、初めてデザイナーに外注する際はすべてのことを把握しておくのは困難でしょう。
デザイナーを専門とするエージェントサービスを活用すれば、選定から納品までよりスムーズにコミュニケーションすることができます。
デザイナーに特化したエージェントサービスクロスデザイナーなら、デザイナー専門として国内最大級。厳正な審査を通過した即戦力デザイナーが7,000人以上在籍しています。
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